たくだんのおさらい! 問題に挑戦
00’46″ 本編
03’00″ 2021年10月宅建試験第25問 問題文
不動産の鑑定評価に関する次の記述のうち、不動産鑑定評価基準によれば、誤っているものはどれか。
正解:選択肢3
宅建試験 2021年(10月)第25問 問題文
03’15″ 選択肢1
不動産鑑定士の通常の調査の範囲では、対象不動産の価格への影響の程度を判断するための事実の確認が困難な特定の価格形成要因がある場合、鑑定評価書の利用者の利益を害するおそれがないと判断されるときに限り、当該価格形成要因について調査の範囲に係る条件を設定することができる。
答え:正しい
宅建試験 2021年(10月)第25問 選択肢1
04’20″ 不動産鑑定評価とは
不動産鑑定評価は不動産の経済価値を見定めて、価格として表示することをいいます。主に、不動産の『相続・売買・会計処理』などをする際に実施されることが多く、公正な取引を行うために不動産鑑定士が評価しなくてはなりません。
GMO賃貸DX
08’10″ 調査範囲等条件
不動産鑑定士が土壌汚染やアスベストなど専門性の高い価格形成要因についての判断を行う場合、他の専門家による調査が必要です。
この場合、他の専門家の調査を行ってから鑑定評価をするのが最善ですが、依頼者の事情(費用・期間)により現時点では他の専門家による調査が行われず、条件設定の要件(実現性・合法性)を満たさない場合も少なくありません。そこで、不動産鑑定士による調査範囲を限定したり、価格形成要因を除外したりして鑑定評価を行う条件が平成26年の基準改正により創設されました。
この条件を『調査範囲等条件』といいます。
不動産鑑定の知識
15’30″ 宅建過去問解説
対象の土地に土壌汚染の可能性があるとか、建物にアスベスト使用の可能性があるというような場合、その事実が判明すれば、価格に影響が出ます。これが「特定の価格形成要因」です。しかし、特定の価格形成要因の有無は、不動産鑑定士の通常の調査の範囲では知ることができません。専門家による調査などが要求されるわけです。
宅建過去問解説
このような場合、調査の範囲に係る条件を設定することができます。ただし、その条件の設定が許されるのは、も鑑定評価書の利用者の利益を害するおそれがないと判断される場合に限られます。
19’45″ 選択肢2
対象不動産を価格時点において再調達することを想定した場合において必要とされる適正な原価の総額を再調達原価というが、建設資材、工法等の変遷により、対象不動産の再調達原価を求めることが困難な場合には、対象不動産と同等の有用性を持つものに置き換えて求めた原価を再調達原価とみなすものとする。
答え:正しい
宅建試験 2021年(10月)第25問 選択肢2
20’50″ 置換原価
置換原価とは、再調達原価を求める際の方法のひとつです。
土地活用&賃貸経営比較.COM
再調達原価とは、今ある建物と同じ建物をもう一度作れば(再調達すれば)いくらかかるかを想定した場合に必要になる金額のことです。
古い形式の建物(アパート・マンションなど)等で建築資材・工法等の変更により再建築が困難な場合は、対象となる建物(アパート・マンションなど)と同等の有用性を持った建物を、新たに建築することを想定した場合にかかる金額を算出します。
この金額を「置き換え原価」といいます。
置換原価は、対象となる建物がアパート・マンションのような一般性のある建物の場合に有用ですが、寺社仏閣のような特殊な建物については、安易に置換原価を求めることは適切ではありません。
28’15″ 選択肢3
取引事例等に係る取引が特殊な事情を含み、これが当該取引事例等に係る価格等に影響を及ぼしている場合に、適切に補正することを時点修正という。
答え:誤り
宅建試験 2021年(10月)第25問 選択肢3
32’55″ 選択肢4
不動産の鑑定評価によって求める賃料は、一般的には正常賃料又は継続賃料であるが、鑑定評価の依頼目的に対応した条件により限定賃料を求めることができる場合がある。
答え:正しい
宅建試験 2021年(10月)第25問 選択肢4
34’15″ 新規賃料と継続賃料
トラブルになりやすいのはズバリ継続賃料です。
東京アプレイザル
新規賃料については、家賃が高ければ契約を交わす時点で減額交渉をし、それでも希望額にならない場合はそもそも賃貸借契約を交わしません。
一方で、継続賃料に関しては、既に入居している物件の賃料交渉ですから賃貸人からの増額交渉、賃借人からの減額交渉は相手方としては承諾したくないのが実情です。この場合、多くの場合まずは弁護士の先生に相談があります。
35’10″ 限定賃料
限定価格とは、市場性を有する不動産について、不動産と取得する他の不動産との併合又は不動産の一部を取得する際の分割等に基づき正常価格と同一の市場概念の下において形成されるであろう市場価値と乖離することにより、市場が相対的に限定される場合における取得部分の当該市場限定に基づく市場価値を適正に表示する価格をいう。
不動産鑑定の知識
39’20″ オマケ:シルバー川柳 第22回入選作発表
52’40″ エンディング
収録日:2022年9月24日