【036】なぜ不動産サイトに同じ部屋が並ぶのか ・キレた宅配業者

ポッドキャストEP
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スーモなどの不動産情報サイトに、色々な不動産会社が同じ部屋の情報を掲載している場合があります。

よく似た部屋ではなく、全く同じ部屋の情報です。不動産業界では元付け業者と、客付け業者が存在し、それぞれの客付け業者が同じ部屋を自社情報としてサイトに掲載することが原因です。

客付け業者は、入居者を成約することで手数料収入を得ているため、部屋情報を一軒でも多く掲載し、一人でも多くのお客を誘引しようと努力しています。

宅地建物や不動産等にまつわるポッドキャスト番組たくだん第36回エピソードです。

マクラ:キレた宅配業者「正門まで取りに来い」

韓国の宅配業者がキレた

自動車禁止の団地

韓国のソウル市に自動車進入禁止の団地が作られました。安全な環境を実現するために自動車の進入を禁止した、5,000世帯規模の団地です。

団地には低床トラックなら進入することのできる地下駐車場が作られました。団地の住民団体は宅配業者に対して、団地内地上道路の使用を禁止しました。

宅配便は台車を使え

各世帯への配達は、台車を使用して歩いて配達するか、底床トラックを使うように求めました。底床トラックの使用は配達員にとって窮屈な姿勢での作業を強要するものです。

住民が取りに来い

これに対して宅配労組は、団地内の配達を行わないことを決定しました。宅配労働者の健康と安全のためとしています。団地の入口まで荷物を取りに来るように住民団体側に宣言しました。

団地の住民団体側は、荷物を入り口まで住民が取りに行くことには絶対に同意できないと反論しています。

今後の動向が注目されます。

本編:不動産サイトに同じ部屋がずらりと並ぶ理由

元付業者と客付け業者

不動産業界では賃貸物件を管理、もしくは所有している業者のことを「元付(もとづけ)業者」といい、その物件を「元付物件」といいます。

一方、お客の斡旋を行う業者を「客付け業者」と言い、その業者が紹介する物件を「先物物件」と言います。

検索すると同じ部屋が並ぶ

不動産検索サイトで条件を入力すると、同じ部屋がズラリと並ぶことがあります。これは元付業者が発信した元付け物件に対して、客付け業者がそれぞれでサイトに掲載することが原因で起こります。

不動産賃貸でも相見積もりしても良いの

同じ部屋が色々な不動産会社のサイトに掲載されているときは、それぞれに見積り依頼をしてみるのが良いでしょう。もちろん不動産でも相見積もりは禁止されていません。

同じ部屋でも、客付け業者によって初期費用が異なる場合があります。除菌消臭代など省けることもあります。

見積もりを取る際には、メールやLINEが使えるならそれらを使うのがスムースです。

札幌の不動産業者爆発

未使用のスプレーを大量使用

2018年に札幌の賃貸仲介不動産業者の店舗が爆発する事故がありました。原因は消臭スプレーを室内で大量に使用し、そのガスに引火したことです。

その消臭スプレーは入居前の賃貸物件室内に使用するものでした。

消毒していない場合も

この不動産会社では、入居客から1万円以上の料金を徴収しながら、消臭作業を行わないことがあり、未使用のスプレーが溜まり、それを処理していたのでした。

スプレーの仕入れ値は千円ほどとされています。

おわり

賃貸住宅を何度も借りている方は少ないです。賃貸契約に不動産会社を訪れる多くの方は初めて部屋を借りるか、数回目です。

賃貸契約がどのようなものかわからないために、不動産会社の言いなりになってしまう恐れもあります。不動産の賃貸契約も交渉することができます。

初期費用の見積もりをもらったら、各項目の意味を確認し、削れるものは削ってしまえば初期費用を安くすることができます。

HPにお越しいただきありがとうございました。
ただのいいねボタンのプッシュ、皆様からのお便りをお待ちしています。

収録日:2021年5月2日