たくだんのおさらい 問題に挑戦
本編:令和4年宅建試験第11問
借地権とは「第三者から土地を借り、対価(地代)を支払い借りた土地(借地)の上に建物を建てる権利」ということです。
借地権相談所
借りる人の事を借地権者と呼び、貸す側の地主さんは借地権設定者や底地人とも呼んだりし、地主さんには土地を借りる対価として借地権者は毎月地代を支払います。
建物所有目的をもって土地を借りる(貸す)と借地権が設定されますが、この場合、借地借家法という法律が適用されます。
借地借家法では、土地の借主が厚く保護されています。
まず、原則的に借地契約の契約期間が最低30年以上になります。
また、契約は更新が原則となり、更新拒絶するためには正当事由が必要になります。
さらに、契約の解約時には、借主は貸し主に対し、建物買取請求権を行使して、建物を買い取らせることができます。
このような強力な効果が発生するのは、借地契約に建物所有目的があるためです。同じ土地の賃貸借のケースでも、建物所有目的がなければ借地借家法の適用がなく、契約の条件がまったく変わってきます。
よつば総合法律事務所
借地人さんに土地を明け渡してもらうためには「正当事由(せいとうじゆう)」が必要です。とはいえ、この正当事由というものはなかなか認められないのが実情です。地主さんの方に100%正当事由があるケースはほとんどなく、それを補完するために借地人さんに支払う財産上の給付(立退料)も、借地人さんが受け取りを拒否してしまうと、契約更新となってしまいます。
ニーズプラス
11’25″ 選択肢1
工事を開始すると、XさんはYさんから「マンションを建てることは承諾していない」と抗議の連絡を受けました。これに対し、Xさんは「もう工事を始めたので、いまさらそんなことを言われても困ります」と述べて、工事を続行し、マンションを完成させました。その後、借地契約の期間が満了となったところ、XさんはYさんから、期間満了を理由に、土地の明渡しを求められました。
Yさんに借地契約の更新を拒絶する「正当な理由」がある場合、Xさんは、明渡しに応じなければならないのでしょうか。
弁護士 竹村淳の法律コラム
21’45″ 選択肢2
母が所有していた借地上の建物が火事により全焼しました。地主は建物がなくなったのだから、借地権も消滅したといっています。本当にそうなのでしょうか。
株式会社ライフコーディネート
転借地権が設定されている場合においては、転借地権者がする建物の築造を借地権者がする建物の築造とみなして、借地権者と借地権設定者との間について第一項の規定を適用する
借地借家法第7条3項
26’00″ 選択肢3
借地上の建物が滅失し借地権者が新たに非堅固建物を築造するにあたり、存続期間満了の際における借地の返還を確保する目的をもつて、残存期間を超えて存続する建物を築造しない旨借地権者をして特約させた場合、右特約は借地法第一一条により無効である。
最高裁判所判例集
28’50″ 選択肢4
民法の原則によると、借地契約が終了したときに、借地上に借地人所有の建物が存在する場合、その建物は土地の使用収益を妨げるものなので、借地人はその建物を収去したうえで、土地を明け渡さなければなりません。
しかし、
そこで、借地借家法は、借地権の存続期間が満了した場合において、契約の更新がないときは、借地人は、地主に対し、借地人が借地上に所有する建物を時価で買い取ることを請求することができるとの規定を設けました(同法13条1項)。
借地人がこの権利を行使した場合、当該建物について、買取請求の時を基準として算定される時価で売買契約が成立したものとして取り扱われることになります。
弁護士 竹村淳の法律コラム
32’40″ オマケ
「住所の正規化(データベースとして扱えるよう、一定のルールに基づいて整理すること)は容易なものではない」といった反論が多数上がり、話題はさらに拡大。京都の「河原町通三条下る二丁目山崎町」といった複雑な表記や、市町村合併や区画整理の結果、同じ場所でも複数の住所コードが発生している地域など、イレギュラーな事例が次々と挙げられました。
ねとらぼ
「住所の揺らぎ程度のことにAIを使いたいだとかデジタル音痴」だの「住所の正規化なんてExcelで2時間あれば作れそう」だの、たいへんフットワークの軽やかな言説の数々に、位置情報界隈のみならず住所の正規化や名寄せに少しでも関わったことのあるエンジニアが総立ちでマサカリを投げていたのも記憶に新しい今日この頃ですが(2023年6月6日)、この手の騒動は周期的に起こってる印象です。
ということはつまりいつまで経っても解消されない、解決が困難な課題である
その困難さが界隈以外に共有されていない
であるわけで、その都度Twitterにトリビアが投下されてはTLが賑わい華やかではありますが、そろそろ自分の整理としてもどれだけ日本の住所システムがカオスで、その計算機的な処理がいかに困難かをメモっておこうかと思いました。
note inuro
本来は「地番錯雑」「同一地番」などの問題を解消するためのものだったはずの住居表示は、結果として歴史的町名を大量に抹殺する「文化破壊の悪法」として、学者や文化人、そして当の住民たちから、激しい批判を受けるようになります。
ヤフー知恵袋
49’55″ エンディング
きりさんからのお便りを紹介しました
収録日:2023年6月30日