たくだんのおさらい 問題に挑戦
本編:令和4年宅建試験第3問
01’10″ 問題文
01’25″ 選択肢1
成年後見監督人とは、民法という法律に定められた制度であり、文字通り成年後見人を監督する立場の人で、裁判所に選任されて就任します。
成年後見が開始すれば必ず監督人も選任されるのではなく、家庭裁判所が「必要があると認めるとき」に選任することになります。
本人やその親族、成年後見人の請求があった場合のほか、家庭裁判所が職権で選任する場合もあり、最近増加しているのは、家庭裁判所が職権で選任するケースです。一般的に、法律の専門家である司法書士や弁護士が成年後見監督人に選任されます。
岡川総合法律事務所
16’40″ 選択肢2
典型的な事例では、本人の兄弟が成年後見人に就任しており、その親が亡くなった場合です。
このとき、親の遺産について本人と成年後見人が共同相続人となります。
そうすると、共同相続人同士で遺産分割協議を行い、誰がどの財産を取得するか話し合って合意する必要があります。成年後見人は、本人の意思を尊重し、本人の利益を図るように行動しなければなりません。
そうすると、本人の取り分が最大化するようにすることが求められます。
他方で、自分自身も相続人ですから、自己の利益の最大化を図る権利も有しています。こうなると、後見人としては「あっちを立てればこっちが立たない」という立場に置かれます。
岡川総合法律事務所
これが利益相反関係です。
22’00″ 選択肢3
「保佐人」とは、判断能力が低下した本人のサポート役として、本人が行う法律行為の一部につき、同意権・取消権・代理権を与えられた人をいいます。
判断能力が低下した状態では、詐欺被害に遭いやすくなったり、見境のない浪費をしてしまったりするリスクが高くなります。
相続会議
保佐人は、本人がこのような経済的搾取に遭わないようにするため、同意権・取消権・代理権の行使を通じて、本人の法律行為をコントロールする使命を担っているのです。
25’25″ 選択肢4
【(成年)後見人の欠格事由】
未成年者
カナエル・ノート
成年後見人の地位を家庭裁判所から不適格として解任された者
破産者(復権している方、免責許可決定を受けている方は該当しません)
被後見人(本人)に対して訴訟をし、またはした者ならびにその配偶者及び直系血族
行方の知れない者
20歳にならないとできないこと
政府広報オンライン
(これまでと変わらないこと)
飲酒をする
喫煙をする
競馬、競輪、オートレース、競艇の投票券(馬券など)を買う
養子を迎える
大型・中型自動車運転免許の取得
31’15″ オマケ
先日外食先で
お年寄りが口頭で注文しようとする
「タッチパネルでご注文ください」
「このね、ランチセットをね」
「タッチパネルでお願いします」
「これを雑穀ご飯に変えてね」
「タッチパネルで」「あと、お茶ください」
泣きそうになっちゃった。15年後私もこうやってしまいそうだし舌打ちされる— ぬえ🦅 (@yosinotennin) February 14, 2023
以前、このような内容のツイートが話題になっていた。
食事をしようとしたお店で、高齢者が口頭で注文しようとしていた。すると店員が素っ気なく「タッチパネルでご注文ください」と言った。しかし高齢者はまったく気にせず口頭での注文を続け、その間店員は「タッチパネルでお願いします」と言い続けていたというものだった。
ツイートに対する反応を見るに、多くの人はお年寄りに対して同情的であり、店員に対して柔軟に対応してほしいという感想を持ったようだ。
んー、確かに店員の配慮が足りないと思うし、一見高齢者はかわいそうにも思える。でも、なにか大切なことを見逃しているような……考えてみよう。
現代ビジネス
1°02’05” エンディング
収録日:2023年5月5日